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JR九州篠栗線(福北ゆたか線)長者原駅ホーム拡幅・延長工事

長ったらしい前置き

2015年春改正でワンマン運転を行う最大両数が3両から4両に変更される福北ゆたか線(鹿児島本線・篠栗線・筑豊本線)の博多-直方間にある、長者原駅で、島式ホームの拡幅と延長の工事が行われていました。これにより、主本線7両・待避線6両から、両面とも7両対応になりました。

長者原駅は1線スルーの線路配線と信号配置ですが、ダイヤの基本のパターンでは、上下列車が行き違いを行っていて、主本線を上り列車、待避線を下り列車が着発しています。現在福北ゆたか線では最大7両運転が行われていますが、朝の博多方面1本2本のみで、折り返しは博多駅で一部の車両を切り放しての運行となっています。それ以外の列車は6両運転までとなっています。

他の駅、特に対向式ホームの駅でホームの延長を行えば、下り列車も7両で走行が可能なため、ダイヤ改正に向けてホームの延長工事が行われるかが気になるところです。なおポイントのある駅で、下り列車が走るホームをそのまま手前側に伸ばせばよいだけの駅は、原町、篠栗、城戸南蔵院前、筑前大分、天道になります。進行方向に向かって奥の方に伸ばせばよい駅は桂川になります。

なお、篠栗駅は下り列車が走る2番線と篠栗折り返し列車が着発する3番線の間に島式ホームがありますが、ATS-DKの工事に合わせて絶縁継ぎ目の位置を変更しているようで、そのままホームを手前側(吉塚・博多寄り)に伸ばせば大丈夫なようです。また桂川についてはホームを進行方向奥側(直方・折尾寄り)に伸ばすことになりますが、信号機やATS地上子等はそのままで大丈夫のようです。

また、ポイントがない駅で対応が必要な駅としては、鯰田駅はホーム直方寄りの嵩上げが必要になります。なお、今ここで挙げた駅も上り列車の走行するホームは全て7両対応です。また、ここで挙がらなかった博多-直方間の駅は全て7両対応です。

福北ゆたか線のワンマン化の情報については、2014年6月15日付けの「JR九州労組新聞 第376号」の4ページ目3段目の表に記載があります。また、福岡地区のそれが4両ワンマンであることがわかる記述が、2014年8月10日付の「JR九州労組新聞 第377-1号」の3ページ目下から2段目にあります。

長者原駅のホーム拡幅・延長工事の様子 2014年10月19日撮影


左側の赤茶色っぽい部分が拡幅されたホームです。左側の待避線は半径が小さくホームと車両との隙間が広かったため、ホームの縁が赤く塗装されていました。拡幅部分と従来の端の赤い部分の間は、ガムテープか何かのようなもので貼り合わせてあります。


新しく7両分に伸びた待避線のホームです。ホームのこの部分は線路が直線に変更され、安全側線の片開きポイントまで真っ直ぐになりました。また、線路配線切り換えの工事中であるため、ATS-DKの車上データベースを使わない「工事区間」があり、その開始地点を示す標識「工事区間開始」と、そのためのDK位置確定地上子が見えます。2014年10月19日現在ではホームの端の柵が完成しておらず、手前側に緑の仮設の柵があります。ホーム端部の柵の完成後、従来の柵の撤去が始まるでしょう。


ホーム拡幅前の写真になります。電化開業で交換設備が新設されたのですが、用地の関係もあってなのでしょう、端の方はこのように狭くなっています。なお、右側の本線も左側の待避線も幅が狭いため、保線員が線路脇で列車を退避するスペースがなく、特に通過列車もある本線側は注意喚起の表示もあります。


従来のホームの縁と、広がった部分の境界から桂川・直方方面を撮影した写真です。ホームの端の方は幅が倍近くまで広がりました。


上の写真より手前側からの撮影ですが、ホームが広がる前の写真です。左側の待避線がいびつに曲がった線路配線であることもわかります。


ホームの端から吉塚・博多方面に向かって撮影。待避線のカーブの制限は線形改良前は「35」でしたが、「50」に向上しています。


従来のホームを端から撮影した写真です。階段の近くまで、かなり狭いホームであったことがわかります。


上の写真の柵の先から撮影した写真です。従来のホームの縁が赤で、従来の黄色い点字ブロックが撤去された跡は、黒くアスファルトで埋めてあります。


従来のホームの縁と、新しいホームの縁が比較できます。従来の待避線の線路が、最小限の用地を使って急なカーブであったことがわかると思います。吉塚・博多寄りのホームの端の方は、制限「40」のままとなっています。従来は分岐器と付帯曲線の制限「40」よりも、ホーム途中のカーブの制限の方が「35」と低くなっていました。


階段の近くも従来は狭くなっていました。快速停車駅でかつ、香椎線との接続駅でもあり、乗客は多くホームは混雑していました。ホームの拡幅の背景は2つあり、来春のダイヤ改正からワンマン運転を行う最大両数を3両から4両に変更することと、混雑緩和のための恒常的7両運転を可能にする点でしょう。混雑対策として近年行われたことは大きく2点あります。ラッシュ帯を中心に他線区から応援で入ってくる車両が415系の4両運転だけだったところを、817系3000番代の3+3両が加わりました。また、福北ゆたか線専用として直方に所属する2両編成の817系については、ロングシート車の817系2000番代の投入が行われています。


ホームの幅を広げた部分は、盛土のコンクリート側壁も新しくなっています。拡幅されたホームは表面はプラスチックか何かの樹脂で、点字ブロックも埋め込みではなく貼り付けとなっています。拡幅部分の板状の部分に銀色の小さな点が見えますが、ホーム下の骨組みと固定してある部分になります。


ホームの拡幅された部分は、金属の骨組みの上に金属で作った板を並べたかたちですが、ホームの縁の部分には白い壁があり、ホームの下の構造は外から見えないようになっています。


ホームが広がり始める端の部分を反対から撮影した写真です。端の方は金属の枠の中にコンクリートを打ち込んだ構造で、少し広がってから樹脂製の棒になっています。赤い縁と従来の点字ブロックの跡からも、従来のホームが狭かったのがよくわかります。また、ホームの端の方が直線になっています。


上の写真の少し手前側から撮影した、ホームが広がる前の写真です。分岐制限から続くカーブの制限が「40」であるのに対し、待避線中ほどのカーブの制限の方が「35」と低くなっていました。


現在ではカーブの半径が大きくなり、制限「40」の解除標識と、制限「50」の標識が同時に立っています。


待避線の桂川・直方寄りが直線になったのがわかりやすい位置から撮影しました。工事の関係でしょう、線路の左側の駐車場は一部が柵で仕切られています。


2014年10月19日の段階ではまだホームの屋根は工事が行われていないため、ホームが拡幅されたのがわかりやすくなっていました。


ズームすると、このような感じです。線路が真っ直ぐになったのがよくわかります。


改札外の階段から見ると、まだ盛土のコンクリートの側壁は足場が残った状態でした。

線路関係の写真

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JR九州鹿児島本線水城駅で軌道調整工事中 FGT完全対応の建築限界へ変更か?

JR九州の鹿児島本線水城駅で下り線が徐行運転を行っているというので現場を見てきました。水城駅は円曲線(円弧曲線)上にホームがあり、相対式ホームがカーブの外側になる下り線で、線路をホームから離す工事を行っているようで、バラストも新しいものに交換されていました。

JR九州では2012年10月14日の鹿児島中央駅での脱線事故の際、レールの狂い(歪み)が規定の数値を超えていたにもかかわらず、規定の期日以内に補修を行っていなかったことが指摘されていました。その後、福北ゆたか線(筑豊本線)天道駅で2014年6月17日にレールの狂いが規定以上に達していた際には運休して補修を行っており、報道発表も行われました。

また、ななつ星の試運転の際に車体に接触による傷が発生し、国鉄時代に設置された柱などで75本が建築限界内にあることが、2013年10月7日に報道発表されています。

今回の水城駅については特に発表が行われていないため、基準を超える狂いの補修ではないと考えられます。線路とホームの距離が規定の値より狭くなっていたり、車体とホームが接触したということではないはずです。

なお、Youtubeに個人が水城駅で撮影した2014年9月28日の下り貨物列車の映像がUPされていますが、この段階ではバラストは交換されておらず、特に徐行してはいませんでした。Youbueの映像 http://youtu.be/Q0uxhKLv-68

縮小限界とフリーゲージトレインと旧いホームの関係について

日本では国有鉄道と民営鉄道とで、プラットホームの高さと軌道中心からの距離の基準について何度か改定が行われた結果、旧来の低いホームが現行の建築限界の基準よりも軌道中心側に張り出したまま残ることになりました。当面の間は車両側の限界を小さくすることで対応する「縮小限界」が使われることになりました。

JRではJR北海道が縮小限界を廃止している他、新在直通線とフリーゲージトレインは縮小限界によらず設計されています。フリーゲージトレイン1次車のJR九州での走行試験は2001年から行われたということですが、当初縮小限界のことを認識していなかったのか、車両とホームが接触したことがわかり、ホームを削ることになり、確か当時報道されていたはずです。水城駅の近くでは南福岡駅の1番線なども低いレンガの部分が削ってありました。

さて、フリーゲージトレインの床下部分のカバーは、下に真っ直ぐ伸びていて縮小限界の外側にはみ出しますが、下の方は斜めに切れていています。この斜めの部分よりも台車の方が外側に出ていることからわかるとおり、フリーゲージトレインの床下カバーの斜めの部分は、縮小限界ではない車両限界の斜めの部分よりも内側に入っていると考えられます。

今回の水城駅の下り線ではカーブでカントがあるため、車体の下の限界がホームの方に広がるかたちになります。実際の水城駅のホームには、ホームに転落した人が上に上がるためのステップや短いハシゴがあり、また二日市側の端の方はレンガの部分がステップやハシゴよりも軌道中心側に張り出しています。レールをホームからどれだけ移動させるかの数値が10mおきにマーキングされていましたが、レンガの部分を含む二日市側の数値が最大の61mmで、こちら側が大きくなっていることからも、ホーム下の限界についての工事であることがわかります。

2001年1月26日に山手線の新大久保駅でホームから転落した人と救助しようとした人の合わせて3人が亡くなる事故の後、各社がホームからのステップ等を整備しましたが、その後もこの区間をフリーゲージトレインが走行した実績があります。そのため、現在のままでもフリーゲージトレインの、少なくとも2次車までは走行可能なはずです。

九州新幹線長崎ルートと、建築限界を暫定対応から完全対応化の可能性

JR九州は九州新幹線長崎ルートでフリーゲージトレインを走行させる考えですが、新鳥栖-博多間については明言を避けるような言い方を行っています。新鳥栖で在来線と繋ぐ場合は西側の待避線1本から単線で線路を延ばすとしています。また、博多南駅のある博多総合車両所と博多駅の間を走行する回送列車との兼ね合いで全列車が新幹線を走行できないことについて、できる限り新幹線を走行させるといった発言ではなく、新幹線を走る列車もあるといった程度の発言にとどまっています。

佐賀-福岡間については、JR九州の在来線特急が毎時2~3往復あり、安い高速バスと競合しています。新鳥栖から新幹線に乗り入れても時間短縮効果は小さいにもかかわらず料金は高くなるため、競合他社との競争という点からは、在来線特急を手放すことは避けたいところでしょう。このような観点から、九州新幹線長崎ルートでは博多駅まで在来線の鹿児島本線を走行することが主体となる可能性すらあります。

話が少しそれましたが、九州新幹線長崎ルートの列車の新鳥栖-博多間の走行ルートについて、どちらの線路を主に使うかに関わらず、回送列車のピーク時間帯には新幹線を走らせることは難しいとしていますので、在来線も走行することがある前提であることだけは確かです。

そして、最近までのフリーゲージトレインの試験走行に関するホーム限界の対応が、試験走行する車両に合わせた暫定的な対応で、縮小限界ではない限界に完全には対応させていない可能性があります。通常営業でフリーゲージトレインが走行することになると、縮小限界ではない限界に完全に対応させることになるでしょう。今回の水城駅での工事は、個別の試験車に合わせた対応ではなく、縮小限界ではない車両に完全に対応させる工事の可能性があります。

カーブの外側では車両の両端の部分が外側に出ます。現在までにフリーゲージトレインが走行したことから、少なくとも、縮小限界ではない車両限界よりも内側にある床下カバーに合わせた、建築限界になっているはずです。またカーブによる限界の拡大が小さい台車の部分についても、大丈夫な限界になっているはずです。縮小限界でははない限界で、カーブによる幅の拡大と、カントによるホーム下部の外側への張り出しに合わせて、線路をホームから離す工事を行っている可能性があります。

なお、限界の変遷に関して鉄道総研がまとめた資料が以下のアドレスで公開されています。http://bunken.rtri.or.jp/PDF/cdroms1/0001/2011/0001003409.pdf

現地の写真…下り列車前面展望で徐行区間の手前から

(この記事では、全ての写真について、クリックすると別窓で元サイズ画像が開くようにしております。)


下り列車で大野城駅を発車すると、徐行予告信号機が見えてきます。


写真に写っている三角形の蛍光オレンジの板に黒の看板が徐行予告信号機で、50km/hと書いてあります。線路はこの写真の先で左にカーブします。


左に曲がるカーブが終わると(左手前側に制限解除の標識)、今度は右に曲がるカーブと、そのカーブ上にある水城駅が見えてきます。カーブの手前のバラストが左右両方とも新しい色になっている部分からが徐行で、徐行信号機が見えます。白縁の黄色の丸の下に50と書いてある看板が徐行信号機です。


踏切の渡り板も暫定的に木になっています。


ホームの手前側は1段のステップと、コンクリートブロックの部分に開口を設ける方式で、奥の方は2段のハシゴ状のステップになっています。


ホーム終端付近はレンガでできていて、ステップよりも軌道中心側に張り出していて、下までそのまま続いています。

現地の写真…ホームから


最大両数の9両の停止位置目標から先の部分は下り坂になって客車ホームの高さになっています。バラストが交換されているカーブはホームの更に先まで伸びています。


二日市側のホームの端から逆方向を向いてホームと線路全体を撮影。ホームの高さが変わるスロープの部分を見ると、カントのためにホームの端が、高いところの方が軌道中心側に張り出していているのがわかります。


線路を見ると、新しいバラストの中に、色が茶色いバラストも少し混ざっているのがわかります。また、枕木やレールにバラスト大の土汚れのような跡があることから、バラストの下の路盤に接したり埋まり込んでいるバラストも含めてバラストを交換したことが伺えます。


レールには10m刻みで印が付けられていて、キロ程がメートル単位で下3桁と、枕木方向のレールを動かす向きの矢印と長さがミリメートル単位で書いてあります。


また、上り線と下り線の間に杭が5m刻みで建植してあり、1回目の調整の後の微調整用と思われるレールの移動量がチョークで枕木に5m間隔で書かれていて、斜線で消して更に調整値が書かれたりしています。写真の場合は1回目の微調整で大丈夫だったようで、両矢印に丸が書かれています。多い場所では赤のチョークも使われているところがあります。


10m刻みでレールにペイントがある部分と赤い杭は写真のような位置関係になっています。


南福岡側のホームの端から大野城駅方向に向かって撮影。線路の左右両側が新しい白いバラストになっている部分までが徐行区間で、その先もカーブの外側(右側)には重しとしてのバラストが散布されています。


踏切は下り線だけが暫定的に木の渡り板になっていて、隙間はアスファルトで埋めてあります。また、新しい障検の基礎と思われるコンクリート製の基礎があります。

現地の写真…下り列車前面展望で徐行区間の終わりまで


ホームから先を見ると、カーブは更に続いていて踏切が見えます。徐行区間は踏切の先まで続きます。


車内から見ると、右側の架線柱の陰に踏切が隠れます。


発車して少し進むと踏切が見えてきます。


踏切の先に徐行解除信号機が見えてきます。


踏切を過ぎて直線区間に入ってから徐行解除信号機があります。


白縁の緑丸の看板が徐行解除信号機です。徐行区間内に伸縮継目もあり、交換用のレールも左側に置いてあります。伸縮継目の内側のレールはポイントのトングレールと同様に先が細いので、保護してあります。今回はカーブの内側にレールを移動させるので、全体ではレールの長さが短くなる方向への調整でした。この部分の調整のため、伸縮継目の部分を交換して対処するのかもしれません。なお、8両編成の後端がこの徐行解除信号機を通り抜けるのは、次の踏切の先の地点になります。


次の踏切の部分です。左側の架線柱に黄色の標識がある手前に、緑縁で白の三角形に8と書いてあり、この地点で8両編成が徐行区間を通り抜けることを表しています。今回はこの標識は8両のものだけが建植されていました。また、線路の両側に重しとして載せるバラストの追加は、この踏切の場所まで続いていました。

各地点の軌道の調整量

レールに白でペイントされている軌道の調整量を表にしてみました。下り線なので、列車の進行方向は上から下になります。キロ程のm単位下3桁は、ホームの大野城側の端が190mで、二日市側の端が400mです。ホームの側壁がレンガで軌道中心側に張り出している部分(表の下の方)の値が大きくなっています。

水城駅下り線の軌道移動量
(ホームから見える範囲)
キロ程[m]
(下3桁)
軌道移動量[mm]
(いずれもホームから離れる方向)
※キロ程190では軌道を移動する方向を示す矢印はホーム側を向いていましたが、おそらく書き間違えだと思います。
19015
200不明瞭
21013
220調査漏れ
23013
24013
25013
26012
27012
28012
29012
30017
31020
32019
33017
34021
35021
36035
37041
38048
39050
40061

以下各地点の写真

各地点の写真をUPしています。ご興味のある方はご覧ください。

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西鉄貝塚線の新車受け入れ対応状況と将来の地下鉄直通化

西鉄貝塚線(旧宮地岳線)では、最も旧い313形が1編成だけ残っていて、この315編成が、来年の2015年1月24日(土)をもって運行終了することが公式に発表されました。また貝塚線と福岡市地下鉄の直通運転の構想は、地下鉄の構想段階からあったものの、貝塚線の車両の耐火基準などの問題で、未だ実現していません。

西鉄の公式発表(PDF)→ http://www.nishitetsu.co.jp/release/2014/14_003.pdf
当ブログ過去記事

西鉄電車と国鉄通勤型電車のサイズの違い

西鉄電車のサイズは、国鉄通勤型電車よりも車体幅が狭いのが特徴で、2,670mmと、国鉄通勤型電車の2,800mmよりも、13cm狭くなっています。また貝塚線を走る313形と600形は車体も約19mの3扉で、国鉄通勤型電車の20m4扉とは異なっています。

現在福岡市地下鉄と相互直通運転を行っているJR九州筑肥線は、20m4扉の103系1500番代で、福岡市交通局の車両も同様のサイズです。地下鉄線内では全駅にホームドアが設置されているため、貝塚線と地下鉄箱崎線で直通運転をするには、20m4扉の車両にする必要があります。

一方で、西鉄天神大牟田線からの中古車で旧い車両の置き換えを続けてきた西鉄貝塚線ですが、現在の大牟田線の車両は、車体長(連結面間隔)が19.5mに統一されています。扉配置は2扉、3扉、4扉と3種類ありますが、車体長が合わないため、地下鉄線内のホームドアに対応させることはできません。

福岡市地下鉄と西鉄貝塚線の直通について、当ブログ過去記事で、貝塚線のホームが削られていることについて2回言及しましたが、ホームの改修を行わずに残っている駅は、現在では三苫と新宮だけになっています。地下鉄の貝塚延伸と同時に開業した唐の原では元々ホームとの隙間が広く、カーブにかかるホームの端1箇所だけを削っていました。また高架化された名島から香椎までの各駅は、隙間を広くした上で、木やゴムやプラスチックで隙間を狭くする対応をとっています。このように、ホームとの隙間については、残りは三苫と新宮だけになっています。

ホームの削り幅が65mmよりも狭い

さて、国鉄通勤型電車に対して左右に約65mmずつ車体幅の狭い貝塚線ですが、ホームの削り幅が65mmよりも狭くなっています。通過列車のない路線のホームなので、車体の揺れ幅が狭いからなのか、あるいは線路の狂いの保守について、厳しい基準にするのか、そのどちらかだろうと思っていましたが、後になって、小中学生の頃の新聞記事のことを思い出しました。

その記事は、福岡の地下鉄の車椅子対応についてのものでした。車椅子利用者の団体から市に対して、もっと使いやすくするよう要望している内容だったはずです。そしてその中で、地下鉄の車両の方が、ホームと車体の隙間が広いという指摘と、それに対する福岡市側の返答として、車体幅の狭い宮地岳線との直通を念頭においたものという内容がありました。

もちろん、記事のスクラップがあるわけではないので記憶が頼りですが、確かにそのような返答があったはずです。実際、福岡市交通局の1000系も2000系も、東急8090系と同じように、車体断面は側面が垂直ではなく、上と下を狭く絞った卵形の車体断面をしています。上と下を狭く絞っているのですから、当然ながら、車体とドアの間の隙間は、側面が垂直の車両よりは広くなるわけです。

しかし地下鉄線内で実際に見比べてみると、福岡市交通局の車両とJRの車両とでは、床面の端とホームとの隙間は、大して変わらないのが実情です。車体を製造する時には溶接で縮むことを考慮に入れて、完成した時に寸法が許容範囲内に収まっているようにしているため、実寸では大してかわらないのかもしれません。

貝塚線のホームは低いようだ

さて、隙間がぱっと見たくらいではほとんど同じなのですが、これは床面の端と、ホームとの隙間の話です。車体自体は床より下まで側面が下に続き、そしてしっかり内側に狭く絞られています。そして貝塚線のホームは、高架化された駅も含めて少し低く作ってあるらしいのです。なので貝塚線のホームの高さでは、床面よりもしっかり狭くなっていて、福岡市交通局の車体に対応させるためには65mmまでは削らなくて済むということのようです。

大牟田線に最後まで残った600形1編成は黄色に塗られて救援車になりましたが、高架になったばかりの花畑駅に停車している写真と、貝塚線で高架化された名島から香椎までの駅に停車している600形とでは、ホームと車体の高さが異なるのがわかります。標準軌の大牟田線から狭軌の貝塚線に移るにあたって台車を変更してはいるのは確かです。しかし従来からの低いホームに停車している救援車と、貝塚線の従来からの駅と高架化された駅とで、ホームと車体の高さが同じくらいなので、すそ絞りの車体という前提で、貝塚線は新しく高架化した駅もホームを低く作っているようです。

将来の直通の余地を残した地上設備改良

さて、西鉄宮地岳線は路線の約半分を廃止して現在の貝塚線になりましたが、それから1年足らずで、3両運行を終了し、全て2両運転になりました。それから何年か経ってのことですが、駅の停止位置やATS地上子の配置、また信号機の場所の変更などで、現在の貝塚線では3両での運行ができないようになっています。

ただしこの配置の変更は、将来の地下鉄との直通運転の余地を残すかたちで行われています。西鉄ATSの車上子は、先頭車両の先頭台車の先頭側に取り付けてあります。一方で地下鉄ATCの車上子は、先頭車両の先頭台車の前に取り付けてあります。両者に対応させるためには、台車の前に地下鉄ATCの車上子を設けて、西鉄ATSの車上子を台車の後ろに設置する必要があります。

西鉄ATSは旧私鉄ATS通達に基づきスピードを測る機能(速度照査)があり、方式は点制御・連続照査方式です。行き違い駅では停止信号に対して、45km/h、25km/h、15km/hの速度照査があり、最後は即時停止の地上子です。有効長の狭い行き違い駅の場合では、停止位置を通り過ぎると、すぐにATS地上の上を通過し、非常制動停止するようになっています。そのため、車上子の位置が違う車両が混在する場合は、それに合わせてATS地上子の配置を変更する必要があります。

現在の停止位置やATS地上子の配置の変更は、進行方向に向かって、手前側に停止位置やATS地上子の位置を変更するかたちです。そのため、ATS車上子が台車の後ろについている車両でも、対応できるようになっています。しかし台車の前に車上子のある車両での3両運転は不可能になりました。

一方で、地下鉄との直通構想は3両運転が前提となっています。それにもかかわらず2両運転や、2両運転前提の設備改良を行っていますが、実際には将来の直通運転の余地を残した設備改良になっています。車上子の配置が2種類混在するかたちでの2両運転を行い、全車が新しい車上子配置の車両に置き換わってから、地上子や信号機の配置を変更すれば、再び3両運転を行うことが可能になります。

どこから中古車をもらってくるか?

さて、西鉄貝塚線の地上設備の改良を見ると、将来の3両運転と地下鉄直通を強く意識したものと受け取ることができます。そのため313形を置き換える車両についても、福岡市地下鉄の車両と近い車体断面の車両になると考えられれます。また現在貝塚線の車両は313形1編成と600形7編成ですが、313形の置き換えだけでは終わらず、何年かかけて全車を置き換える可能性も充分あります。

そして中古車両を購入して改造するとなると、大手私鉄やそれに類する規模の会社からの購入となるでしょう。そして20m4扉の車両で、かつ裾絞りで床面下の幅が狭い車両となると、東急8090系以外には、多分選択肢がないでしょう。そして、2両運転ができるように先頭車化改造を行うとともに、将来間に挟みこんで3両運転を行うための車両を確保する必要もあります。現在8090系は5両編成1本と10両編成2本があり、5両編成は運用を離脱したままになっています。

東急こどもの国線恩田駅に隣接する長津田工場では、8090系の8691F編成5両が、2両+2両+1両のかたちで留置されているのが目撃されていて、様子を書き込む掲示板にも動向が出ています。「恩田工場の動向&入出場記録(2014年前半)

さて、ここで注意したいのは、M1c+M2+T+M1+M2cの5両編成が、M1c、M2+T、M1+M2cの3組に分かれて留置されていることです。5両編成から2両編成を2つ作るのであれば、先頭車化改造を最小限にすますのであれば、2両改造すればすむところです。しかし、現在の組み合わせではそうはなっていません。

先頭車化改造の方法と中間車の確保

さて、福岡市地下鉄を走行する車両は、(鉄輪式リニヤの七隈線を除くと)、福岡市交通局1000系、2000系と、JR九州103系、303系の4種類です。そしてこの中でATOを搭載し、地下鉄線内でワンマン運行を行っている車両は、1000系、2000系、303系です。この3車種には、103系と異なる点が他にもあります。先頭車が中間車より50cm長く20.5mあります。それから手動運転とワンマン運転の機器を両方搭載するため運転台が広く、前面貫通路は中央ではなく助士側に寄っています。運転台側の窓は中央まであり、中央から助士側に貫通扉があります。東急で言えば9000系と同じタイプの窓配置です。

さて、新車を導入ではなく中古車を導入したり、2両運転から3両運転に増強する時に補助を受けるなどを前提として、西鉄が本気で直通運転を考えているのであれば、先頭車の前面形状について、JR九州103系1500番代のような左右対称な形ではなく、ATOを搭載する他の車両と同様に左右非対称にすることも充分に考えられます。また後から中間に挟む車両の確保については、左右対称の先頭車を、部品取り用に確保した車両という名目で保管し、後から中間に挟む方法もあります。

西鉄が地下鉄直通について本気であれば、先頭車は左右非対称に改造し、元の編成が3本あるので、間が開くことはあっても、1年度に(東急側での)1編成のかたちで改造・導入し、2両編成8本を置き換えることになるでしょう。

赤字になるという試算との整合性

さて地下鉄との直通について、3両編成の新型車両を導入する前提の市の試算が、2012年1月公表されたことを、このブログでも紹介しています。

この試算では、直通に必要な資金を全て補助金でまかなったとしても、赤字になることは確実で、赤字の幅は狭まるものの黒字化することはなく、累積赤字が広がる一方になるとの結果が報告されています。ただし、この試算では設備改良についての費用がかなり高額で、ICカードや改札のシステム改修等を挙げていたものの、それくらいでは説明の付かない不自然な額でした。

費用は車両購入費と施設整備費に分かれていて、車両購入費は、直通区間によって編成数が違い、3両編成の10本と12本とで、60億円と70億円との試算になっています。そして施設整備費は地下鉄と西鉄とで区別せずに項目を挙げてありますが、合計額は西鉄側が120億円で、地下鉄側は直通区間の違いによって、30億円と60億円になっています。この差の30億円分が、天神駅の改良工事に必要な費用と考えることができます。残りの30億円が、ホームドアや自動改札システムなどの費用と貝塚駅の改良の費用になるはずです。

設備投資額が120億円と試算されている西鉄で行われると思われる設備投資の内訳は、以下のものが該当すると思われます。

  • 西鉄貝塚線の軌道の改良
  • 車両基地の改造
  • 駅ホーム及び駅舎の改良
  • 出改札システム改修(改札機・券売機・清算システム等の改修)
  • 電線類改修(電車線・配電線の改修)
  • 変電設備増強
  • 信号設備改修(ATS装置の改修等)

しかしここで挙がっている設備投資の内の一部については、既に西鉄自信が自腹で行っています。駅ホームは既に削ったり線路をホームから離すなどで改良を行っており、残りの三苫と新宮でこれらを終わらせたとして、残りの費用は、香椎花園前駅の一旦撤去した2番線ホームの復活くらいです。

また電線類改修については、目で見てわかりやすいものとしては、インピーダンスボンドを新しいものに変更したり、駅構内や信号機周りのトラフ(コンクリート製の側溝とその蓋状の形状の中に信号・踏切・ATS関係のケーブルが入っている)の改修工事が多く行われています。またこれらの配電箱は、従来は銀色に塗装されたものでしたが、新しいグレーに塗装された配電箱も増えています。このように電線類の改修も、西鉄自身が自腹で進めています。またATS装置の改修については、将来3両運転に戻す場合の費用は別として、車両側が2種混在でも大丈夫なように、工事が進んでいて、残りは三苫だけのようです。

さらに、西鉄は313形の廃車を正式に発表しているため、新しく導入する中古車量を車両基地で整備できるようにするため、自腹で貝塚の多々良工場に設備投資を行うことになります。また、軌道の改良も西鉄自身ある程度行っています。高架化された区間はマクラギの下のバラストの厚みが従来の区間より厚くなりましたが、従来からの区間も設備の交換は進んでいます。

例えば部分廃止される前では、高架化された香椎から香椎花園前に向かって坂を下ると、従来からの軌道の区間に入ると揺れが大きく整備の度合いに大きな格差があるのがよくわかる状態でした。しかし部分廃止後に整備を行いこの区間の乗り心地は改善されていますし、高架化された区間と同じように溶接された長尺レールに交換したりしています。

部分廃止された区間では木マクラギが多かったですが、現存区間では元々PCマクラギ化されていました。そして高架化された区間以外のポイントは木マクラギでしたが、現在では本線上では1箇所を除き全て合成マクラギ化されています。本線上で残っているのは、保線車両を留置する線路を分岐する唐の原の1箇所だけになりました。

また、レールの継ぎ目のマクラギだけは木マクラギで残っていたのを、合成マクラギに交換している箇所も増えてきましたし、レールの継ぎ目を中心に、バラスとの交換も行われています。

マクラギの下のバラストの厚みを増すような大規模な軌道改良は行われていませんが、設備を維持するための軌道工事はこのように、部分廃止以降急速に行われています。また、部分廃止で旧い重い車両も減った上、運行回数も減っているため、軌道の規格を本当に向上する必要があるのかもよくわかりません。

このように軌道改良というのがどこまで入るのかがよくわかりませんが、結局残る候補は、西鉄貝塚線の軌道改良、出改札シテム改修、変電設備増強だけになります。しかし国交省の資料(PDF・http://www.mlit.go.jp/common/000230791.pdf)の17ページ目(用紙の下のページ番号では15ページ)を見ると、変電所の新設にかかる費用は用地取得を除いて3億円と出ています。さらに、地下鉄側の施設整備が出改札システム改修とホームドアと貝塚駅の整備にかかる費用だけで30億円のところを、自動改札化されてはいないとは言え、貝塚線の出改札システム改修ではこんなに大きな数字になるわけがありません。

また部分廃止後の変電所は1箇所だけで、高架化工事に伴い改修(というよりは廃止と新設に近い)が行われている上、列車本数も減り、3両運転や2M車の大量廃車でMTの2両中心になったりと、以前よりは余裕があるはずです。

地上設備の改良としては、抵抗制御の車両しか走っていない区間に、VVVFインバータ制御の車両が入ることのできるように、信号や踏切の軌道回路の改修が必要だと思われます。しかし現在西鉄が自腹で行っている改修工事が、これらに対応できない、つまり更に直通の為に改修が必要な二度手間になるような改修を行うことは合理的ではありません。

このように中古車両の導入の準備など、直通に繋がる設備投資を、西鉄自身が自腹で行っていると考えられます。このことからも、地上設備についての投資が高額なことや、それを全て補助金でまかなったとしても赤字になるという試算とは、矛盾したことを行っています。

では地上設備のどこにお金をかけるのか?

西鉄貝塚線は宮地岳線の時代に、名島駅から香椎駅までが、高架化されました。そしてこの区間内に唯一、交換設備のない香椎宮前駅があります。地上時代は香椎宮前と隣の名香野(現千早)の間だけ、架線柱が複線対応で立っていました。高架化前の宮地岳線の最小運行間隔は12分30秒間隔と、三苫までの区間列車を入れると6分15秒間隔でした。現在は本数を減らして、全区間に渡って15分間隔か10分間隔になっています。

一方で地下鉄は約15分サイクルで運転しています。特に空港線は、単線区間のある筑肥線と直通する関係で、完全な15分サイクルではなく約15分サイクルで、空港線と直通・接続する箱崎線も、完全な15分サイクル7.5分間隔ではありません。

さて、この地下鉄のダイヤのサイクルですが、朝ラッシュの空港線に関してだけは、完全に15分サイクル3分間隔運転です。この運行間隔は、余裕時分を含めた上での設計上の限界の運転間隔になっています。この15分の内に5本の列車が走り、2本が姪浜-福岡空港、2本が筑肥線直通-福岡空港、残りの1本が姪浜-貝塚の箱崎線直通列車です。

この朝の完全15分サイクルの時間帯では、JR九州筑肥線上り(都心方向)はおおむね7分半間隔で、15分に2本、30分に4本と、日中の倍の本数が確保されています。ここで、筑肥線の本数を増やすとなると、6分間隔にして、12分に2本、30分に5本という方法もあるでしょうが、このようにすると、筑肥線からの直通のスジを、箱崎線直通のスジに繋がなくてはならなくなります。

一方で、朝ラッシュでもそれほど混雑の激しくない箱崎線ですが、両数を6両から3両に半減すると、輸送力の確保の観点から、本数を増やす必要が生じるでしょう。試算では直通区間について2つの案を比較していて、西鉄新宮-中洲川端と、西鉄新宮-天神の2つでした。そして後者の天神まで直通し、箱崎線内は全て3両運転とし、箱崎線と空港線の直通運転を取り止める案では、朝ラッシュについて、箱崎線と貝塚線の運行間隔を、空港線の3分間隔に合わせる必要があります。つまり、6分間隔運転にする必要があります。また、この案では、JR九州筑肥線についても、6分間隔運転とし、30分に4本から、30分に5本へと増発することも可能です。

さて、西鉄宮地岳線では元々6分15秒間隔運転を行っていましたが、高架化工事中の徐行や、高架化後には対向列車が到着してからの開通までの時間の延長などで、6分30秒間隔と13分間隔に運行間隔が伸びていました。そこを6分間隔運転にする場合、一番問題になるのが、交換駅の間に挟まれた香椎宮前駅を含む、千早-香椎間です。

試算で設備投資についての金額が高額だったのは、この区間について、部分複線化工事の費用が「軌道の改良」という名目で盛り込まれているのであれば、納得がいきます。香椎宮前駅と隣の駅との間は、営業キロでは500mか600mですので、連続立体交差工事で1キロ当たり数十億円から百数十億円程度のようですから、単線高架区間にさらに単線高架を作って複線化するとなると、120億円という数字でも納得できます。

そして逆に言えば、開通時間を早くできるように、絶縁継ぎ目の位置や信号機・ATS地上子の配置を変えることなどと同時に、高性能の車両を導入することによって、部分複線化することなく、6分間隔運転ができるようになるのであれば、地上側の設備投資は大幅に低くてすむことになります。(特に電磁自動空気ブレーキの車両が313形1編成だけ残っているので、非常ブレーキの性能が上がればATS地上子の配置見直しも現実的な問題です。)

中古車両が手に入ったことと、性能面で高額の地上設備改修が不要になったからということで、従来よりは少ない補助金さえあれば、黒字化可能ということで、直通運転について、いきなり話が進む可能性があるでしょう。特に、中古車両を確保する際、中間車を確保しておかないと、同じ断面の車両がもう残り少ないという点があります。

まず西鉄が中古車を導入し、地上設備についても設備投資が少なくて何とかなることがわかったからということで、とんとん拍子に話を進めて補助金をもらわないと、西鉄も中古で車両を導入するときが大変になるでしょう。現在導入すると予想している5両編成の後、話がつくまで待ってから、1年度以上空いてから、10両編成の2本を、2年度に分けて導入といったかたちをとるのでしょうか。

また最近、8691F編成の2両が外から見える場所にいなくなったということで、どうも搬出されたようです。別の工場で改造を受けるのかもしれません。新しい車両が貝塚線に入ることだけは確実ですから、運転や整備の訓練のスケジュールからいけば、そろそろ動きがあってもおかしくはないでしょう。さて、どんな車両がくるでしょうか。興味が尽きないですね。

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鹿児島本線二日市-大牟田間の9両対応化工事

JR九州鹿児島本線の二日市-大牟田間のホームが8両分しかない駅で、ホームの延長工事があっていました。

普通列車で9両運転を行っているのは二日市までで、その先で9両運転を行うのは快速だけでした。2013年春のダイヤ改正の公式発表[PDF]の4ページを見ると、大牟田から吉塚まで行く普通と、久留米から各駅に停まる快速荒尾行きが、両数が増えて9両になると出ています。それで工事を見に行ってきました。(2012年12月27日に見てきました。)

二日市-大牟田間の快速通過駅
快速通過駅ホームの長さ写真
天拝山8両→9両 工事中
けやき台
弥生が丘
田代12両? 1両分嵩上げ必要×
肥前旭8両→9両 工事中
西牟田12両? 1両分嵩上げか×
南瀬高
渡瀬12両? 1両分嵩上げ工事中
吉野8両→9両 工事中
銀水12両? 1両分嵩上げか×

天拝山

大牟田方にホームの延長工事があっていました。


奥が大牟田方で、左が下りホームで、右が上りホームです。


下りホームの先。基礎工事が行われています。


上りホームの先。

けやき台

大牟田方にホームの延長工事が行われています。


奥が大牟田方で、左が下りホームです。


下りホームの先の基礎工事。


上りホームの先。

弥生が丘

2面4線の待避駅ですが、ホームの両側に0.5両分ずつ延長工事が行われています。弥生が丘で待避する列車は1日数本しかなく、隣の基山も2面3線で待避が可能で、次の改正で待避設備がなくなる可能性があります。

現在のダイヤと改正後のダイヤ[PDF]を比べると、久大本線特急のダイヤが変わって待避が不要になる列車があります。他にはダイヤ改正の発表で両数が9両に増えることがわかっている上り普通が、現在は弥生が丘と基山で待避しますが、先述のPDFでは時刻が繰り上がっていて基山まで逃げ切るようです。残りの列車は鳥栖・荒木折返しと、荒木で長い接続待ちがある列車です。これらの列車の時間帯は基山の中線が空いていて、また繰り上げ・繰り下げしても影響が及ぶ範囲は狭く、鳥栖での長崎本線接続や他の快速・特急の待避に問題が生じない列車です。


奥が大牟田方で、このホームが下りです。外側が待避線です。


下りホームの大牟田方。基礎工事が行われています。


上りホームの大牟田方も基礎工事が行われています。


二日市方も工事があっています。


下りホームの先です。こちら側も基礎工事が行われています。


下りホームの端から。

田代

ホームは長く12両分のようで、8両分が高くなっています。残りの部分は電車・客車共用ではなく客車用の高さなので嵩上げが必要です。

肥前旭

大牟田方に延長工事が行われていました。基礎工事中です。他の駅と同じで、板を脚で支える構造です。

西牟田

ホームは12両分あるようで、長さは全く問題ありません。電車・客車共用ホームの部分が9両に足りないようなので、嵩上げが必要でしょう。

南瀬高

ホームは12両分あるようですが、8両分の外側が客車用の高さで嵩上げが必要。

渡瀬

大牟田方を1両分程度嵩上げ工事していました。


下りホームの大牟田方。嵩上げ工事をしています。


近くから見ると、客車ホームの高さで残っている部分を嵩上げしているのがわかります。


構図が悪いですが、上りホームの嵩上げ工事部分です。

吉野

下りホームの大牟田方で基礎工事があっていました。上りホームは基礎工事をやっていないので、まだ始まっていないのか、ホームから続く通路の幅を広げてホームにするのかよくわかりませんでした。


下り列車から撮影。奥が大牟田方。右の上りホームの端は、近隣の高校の専用の通路。


上の写真の更に先で撮影。左の下りホームの先で基礎工事が行われています。

銀水

ホームは12両分あるようですが、8両分の外側が客車用の高さのようで、嵩上げが必要のようです。

おわりに

9両運転では、普通だと二日市までしか行けず、快速だと途中から各駅には止まれない。ダイヤを作る上での制約であり、またダイヤが大きく乱れた時にも制約になりますが、次の改正で大きく改善するようです。

9両が入れない場所として残るのは、二日市の引上線(6両まで)と大宰府信号場(8両まで)がありますが、来年度以降はどうなるでしょうか。二日市の引上線は踏切があるのでそのままの延長は困難です。大宰府信号場はカーブと橋梁に挟まれていますが、短い橋なので待避線の分まで橋を架ければ9両対応化は可能でしょう。

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西鉄貝塚駅のホームが削られていました-地下鉄サイズの車両に対応したようです

西鉄貝塚線(旧宮地岳線)の貝塚駅で、ホームが削られていました。西鉄の車体幅は福岡市地下鉄よりも狭いですが、地下鉄サイズの車両に対応できるように幅を広げたようです。


海側の2番線の行き止まり。ホームが削られているのがわかります。


山側の3番線の行き止まり。削り取った面は塗装されています。


山側の3番線を反対向きに撮影。

車体とホームの隙間


海側の2番線に停車中の電車。ホームと車体の隙間が広くなっています。


ホーム端タイルの滑り止めの間隔は、黒線の太さも含めて、約58mm間隔です。


隙間と滑り止めを比べると、隙間は13cmくらいです。画面上に定規を当てて測るとわかりやすいです。

20mの国鉄通勤電車サイズの地下鉄と、19.5mの西鉄電車とでは、車体幅が片側に65mm違います。ホームと車体との隙間は13cm程度に拡大されたので、隙間が65mm狭くなっても大丈夫でしょう。

隙間が広がっていた香椎花園前との比較


上:貝塚駅2番乗り場。手前の車両は半径500mのカーブにぎりぎりかかっています。
下:香椎花園前駅。手前の車両は半径305mのカーブにかかっています。
テールライトの大きさと隙間を比べると、香椎花園前も地下鉄サイズの車体に対応しているようです。

前回のエントリ「西鉄貝塚線 花園前と和白でホーム工事-カーブで車体とホームの隙間が広がる」では、長さを比較できるものがなく、車体幅はそのまま車体の50cm延長に対応させたようだと書いていましたが、今回の貝塚駅の写真と比較すると、車体幅拡大にも対応させたようです。

旧い車両の置き換え準備か?

地下鉄との直通について特に発表はなく、西鉄が独自でやっていると思われるため、旧い車両の置き換えに備えているのでしょう。西鉄は車体幅も車体長も独自の規格ですが、地下鉄と同じサイズであれば、新製に限らず中古の選択肢もあるでしょう。このサイズですと、国鉄型通勤電車や関東の私鉄等、さまざまな車両があります。

例えば、JR東日本で廃車が始まっている205系は基本が抵抗制御のため、現在の整備設備や軌道回路などを大幅に変える必要はなく、投入しやすい車両の一つでしょう。MM'ユニットのため、全列車2両運転の貝塚線の場合、3両に増車した方がいいかもしれません。また貝塚線は単線等間隔ダイヤで、同時に走る列車が最大でも6本しかないため、行き違う駅に近づいてブレーキをかける時は、他の列車も行き違う駅に近づいていることが多く、蓄電設備がなければ回生ブレーキは使えません。抵抗器を積んで発電ブレーキにするか、空気ブレーキのみのどちらかにする必要があるでしょう。

短編成でも有利な1M方式で廃車が出ている車両としては、JR東海飯田線の119系があります。こちらも抵抗制御で、駅間距離が短い路線向けで貝塚線には向いています。しかし、車体長は20mで車体幅も通勤電車サイズですが、扉配置が地下鉄と合わない問題があります。119系のクモハは45t程度と重く、線路の規格の低い地方私鉄には向かない車両ですが、留置されていた西浜松駅からトレーラーで陸送され、大阪車輌に運び込まれています。この、行き先が不明な119系が西鉄貝塚線に来たら、趣味的には面白くなります。貝塚線の線路は、大部分がPC枕木化されていて、ポイントも合成枕木化が進んでいます。

119系の陸送は写真などがネットにUPされています。
西浜松駅でトレーラーに載せられている写真 → 「119系が陸送される
トレーラーで大阪市内を牽引中の写真 → 「119系電車道路走行!
大阪車輌に運び込まれている写真は画像アップローダーにUPされていましたが、現在は流れています。(http://cdn.uploda.cc/img/img6259.jpg http://cdn.uploda.cc/img/img6261.jpg)

なお、福岡市地下鉄箱崎線と西鉄貝塚線との直通については、今年1月に福岡市が報告書を出しています。新型3両編成による2つの直通案について、各ケースとも、初期投資を鉄道事業者が全く負担しない前提であっても、 採算性の確保は困難である。、と試算してあり、車両の新製に加え、整備設備・軌道回路などをインバーター車に対応させるために多額の費用がかかるとしています。仮に、直通の事実上の断念であれば、扉配置の合わない119系でも問題はないでしょう。また、中古の抵抗制御車がまとまって手に入れば、直通にかかる費用を大幅に減らすこともできます。なお、2つの直通案の片方は、地下鉄箱崎線内は全て新型3両編成で運転のため、扉配置さえ統一していれば(ホームドアを使うことができれば)3扉でも4扉でも運転できないことはないです。

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