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ATS-DKの地上子のカバーが外してありました・その分析


吉塚駅上り本線の黄色い地上子。ホームから真下に見ることができるのはここだけ。

ATS-DKの実地観察については、8月に観察して9月にお伝えしていた「ATS-DKの地上子観察と設置方法の分析」がありましたが、今回10月28日と11月3日に観察してきました。今回はカバーが外してある地上子が多数あり、同時に従来からの地上子が撤去されたり、場所がそのままで新しい地上子に変わった箇所がある他、色も黄色以外のものがあるなど、上記記事での分析・予想と違うことがありました。鉄道総研の論文「車上データベースを用いたATS-Dxの開発」をよく読んで理解していなかったことも含めて、前回違う解説をしていた部分も説明します。

色や個数の分類

まず、従来のATS-SKの地上子に加え、ATS-DKでは黄色い地上子も登場したが、新しい地上子の中には黄色以外のものもある。そこでまず、地上子の色や数の組み合わせ別に、従来からのATS-SKの機能と、今回加わったと思われるATS-DKの機能についてまとめてみた。全ての地上子がDx形地上子に変わったわけではなく、従来からのATS-SKの機能のみのS形地上子も残っている。


Dx形地上子と制御箱。新設地上子は汚れが少ないのと制御箱の形が違うのとで区別がつく。

従来からの共振周波数のみのS形地上子と、共振周波数に加えディジタル信号も重ねて送信できるDx形地上子がある。今回の表の分類では地上子がS形かDx形であるか、及びDx形ではS形の共振周波数を切り替えているかどうかを分類した。今回の分類は見た目を中心に、運転側の立場から分類したつもりである。

ATS-SKとATS-DKで使われる地上子の分類
色や数の組み合わせ 地上子の形 機能の有無 発振周波数と電文 ATS-SK搭載車の機能 ATS-DK搭載車の機能
白 単独 S形 S 130kHz ロング警報
Dx形 DK+S 130kHz
信号機までの距離情報
信号パターン発生
103kHz
次信号機までの距離情報
次信号機に対する信号パターン発生
103kHz
分岐継続情報
分岐器パターン継続
103kHz
分岐パターン消去
分岐パターン消去
白 2つ1組 Dx形 Dx 103kHz固定
バージョン情報
絶対位置確定
車上データベースとのバージョン不一致時に非常停止
緑+白 各1個 S形 S 130kHz 速度警戒のロング警報
(2点間地上タイマー照査)
灰緑 2つ1組 S形 SK 108.5kHz固定 2点間車上タイマー照査
橙 単独
信号機直下以外
S形 SK 123kHz 誤出発防止用の即時停止 おそらくSKと同じ
橙 単独
信号機直下
Dx形 DK+SK 123kHz
即時停止?
信号機直下の即時停止 即時停止
103kHz
信号パターン消去
現示アップ時パターン消去
103kHz
次信号機までの距離情報
次信号機に対する信号パターン発生
103kHz
分岐パターン継続情報
分岐パターン継続
103kHz
分岐パターン消去
分岐パターン消去
黄 単独 Dx形 DK 103kHz固定
信号パターン消去
現示アップ時信号パターン消去
103kHz固定
次信号機までの距離情報
次信号機に対する信号パターン発生
103kHz
分岐パターン継続情報
分岐パターン継続
103kHz固定
分岐パターン消去
分岐パターン消去
  • 地上子の形では、地上子が共振周波数だけのS形地上子か、ディジタル信号も重ねることができるDx形かで分類した。
  • 機能の有無でSとSKについては、ATS-SKの機能のうち、特にATS-Sでも実現していた機能は「S」と表記している。
  • 同じくDxとDKについては、ATS-Dxの機能のうち、特にATS-DNとも共通の機能については「Dx」と表記し、ATS-DK固有の機能は「DK」と表記している。
  • 次信号機とは、地上子に対応する信号機の更に先(内方)にある信号機を意味する。
  • 実際上のディジタル信号で、パターン消去の時には消去の情報を出しているようだが、パターン継続の時にどのような内容の情報を出しているかはわからなかった。しかし異常時に信号が下位に変化しても大丈夫なかたちになっていて、またパターン解除時に次信号のパターンに更新することができる。

ATS-SKでは地上子を機能別に色分けしているが、ATS-DKでも色分けが存在する。ATS-DKで採用しているパターン照査は、通常通り運転している限りではATSは運転に介入せず、ATSの存在を気にしなくてよいという設計思想の照査方式である。しかしパターン照査であっても地上子を使った点制御の場合には、現示アップ時のパターン消去を行う地上子については運転士からもよくわかる必要がある。ATS-DKでは従来からのATS-SKと同じ形状のDx形地上子を使い、またATS-DKの機能を持っていない従来のままのS形地上子を残すため、パターン消去のDx形地上子を容易に識別できるよう、黄色で区別していると思われる。

パターン発生用のDx形ロング地上子

鉄道総研の論文「車上データベースを用いたATS-Dxの開発」の4ページ、4.1と4.2.1及び図6と図7を見ると、ATS-DKではDx形地上子のディジタル信号で信号機までの距離情報を受信すると信号パターンが発生することがわかる。このときのATS-SKの発振周波数は2通りあり、ロング警報の130kHzか、何もない103kHzである。

Dx形ロング地上子に対応する信号機が停止現示の場合は、発振周波数が130kHzでディジタル信号で信号機までの距離情報を送信する。ATS-DK搭載車は信号パターンが発生し、ATS-SK搭載車はロング警報がなることがわかる。一方このDx形ロング地上子に対応する信号機が停止ではなく、その更に先(内方)の信号機が停止現示の場合は、発振周波数は103kHzでディジタル信号で次信号機までの距離情報を送信する。ATS-DK搭載車は次信号に対する信号パターンが発生し、ATS-SK搭載車では何も起きない。

なお前回観察した時に、場内信号機に対する従来からのS形ロング地上子の手前に、カバーのかかった新設地上子があることを紹介していた。前回の誤った解説では、ATS-SKのロング警報とATS-DKのパターン発生とでは位置を変えていると説明していた。しかし実際は、新設のDx形の白い地上子のカバーが外され、従来からのS形ロング地上子は撤去されていた。この状況は、ATS-Sのロング警報とATS-DKのパターン発生を1つの地上子で行うことと一致している。


上・前回撮影:九産大前駅の下り線。3つの赤丸は手前から、カバーのかかったDx形地上子、踏切の先は第1城内信号機に対するS形ロング地上子、そして第1閉塞信号機である。
下・今回撮影:同じ場所。手前のDx形地上子はカバーが外され、白のロング地上子であることがわかった。踏切の先のS形ロング地上子は撤去されていた。新設地上子がATS-SK搭載車のロング警報とATS-DK搭載車のパターン発生になっている。


上・前回撮影:踏切の先を撮影。第1場内信号機に対するS形ロング地上子がある。
下・今回撮影:S形ロング地上子が撤去されているのがわかる。

絶対位置確定用のDx形地上子

ATS-Dxでは車上データベースの地上子の位置と実際の地上子の位置を照合しながら走行するが、停車場では番線によって長さが異なるため、線路が合流した先に位置を修正するための絶対位置確定用地上子がある。絶対位置確定用地上子は2つ1組だが、カバーが外されたことにより白の地上子であることがわかった。


上・前回撮影:上り列車で箱崎駅を発車してポイントを過ぎたところ。カバーのかかった地上子がある。
下・今回撮影:同じ場所。絶対位置確定用のDx形地上子は白であることがわかる。従来の白よりは少しグレーがかっているようだ。


今回撮影:福工大前駅(旧筑前新宮駅)で撮影。下り列車の絶対位置確定用のDx形地上子。色はこちらの方がわかりやすいと思う。

信号パターン消去用の直下地上子

鉄道総研の論文の4ページ4.1と図6を見ると、ATS-DKでは信号機直下の地上子はDx形地上子で、現示アップ時に信号パターンを消去することがわかる。直下地上子についてはATS-DKの導入で地上子の位置が変更されている箇所があり、信号機の手前に移動した箇所が多いが奥に移動した箇所もある。また、場内信号機直下ではDx形地上子の手前に「機外停止」の看板が建植されている。


写真をクリックで拡大

上・前回撮影:箱崎駅の上り場内信号機手前。信号機のすぐ手前(直下)に即時停止用のS形地上子がある。さらに手前にカバーのかかったDx形新設地上子がある。
下・今回撮影:同じ場所。手前にあったDx形地上子のカバーが外され、奥のS形地上子が撤去された。オレンジ色の直下地上子で、信号パターンを消去できる。また直下地上子の手前には「機外停止」の看板が立っている。
写真をクリックで拡大

誤出発防止用のS形地上子と信号P消去

JR九州ではATS-SKの即時停止の機能を使った誤出発防止用のS形地上子を設置している。停止位置から出発信号機直下の即時停止地上子までが長い場所では、出発信号機が赤のときに誤って出発した場合、直下の地上子に到達するまでに速度が上がり、非常ブレーキがかかってから止まるまでの距離が長くなる。そのため出発信号機の手前にも誤出発防止用のS形即時停止地上子を設置している。編成が長い場合には停止位置が異なり、誤出発防止用地上子の先(内方)に停止する場合があるため、列車が進入してから一定時間経ってから即時停止の発振周波数に切り替わるようになっている。


吉塚駅上り本線の誤出発防止用S形地上子と、出発信号機直下のDx地上子。誤出発防止用のS形地上子は4両の停止位置目標の先にある。

この地上子の配置では、ATS-DK搭載車が出発停止で駅に到着した場合、出発信号機直下のDx形地上子を通過するまで信号パターンが消去されずに維持されてしまう。直下地上子から出発信号機までの距離が短いため、低速で走行する区間が長くなってしまう。信号パターンが10km/hか15km/hでくぐり抜けられる仕様になっていたとしても、これだけの長さを低速で走行しなければならず、「Dx形地上子以外での信号パターン消去があるのではないか?」という疑問が生じる。ここは高架上の本線であるため出発信号機が停止を現示している状況は少ないが、待避線でも地上子の配置は同様の形になっている。


香椎駅の上り待避線。9両の停止位置目標があるホーム端に誤出発防止用のS形即時停止地上子があり、出発信号機直下の地上子は更に先にある。直下地上子はまだS形即時停止地上子であったが、1本先の枕木にカバーのかかったDx形地上子が取り付けられていた。写真の手前側、矢印で示す場所に6両編成の停止位置目標があり、4両編成の停止位置目標は更に手前にある。なお、ホーム途中に他の地上子はない。

この香椎駅の鹿児島本線上りは待避線にしかホームがないため、全ての普通と快速及び停車する毎時1本の特急は待避線で着発し、到着する際は待避がない場合も出発は停止現示である。到着した列車が発車する際は、信号パターンが消去されるまではパターンを超えないように運転せねばならず、直下地上子までパターンが消去されないならば、低速走行により所要時分が延びるだけでなく運行間隔も開いてしまう。鹿児島本線の福岡近郊では特急待避や普通・快速の緩急結合を行いながら、博多周辺では日中ですら毎時11本程度走り、ラッシュ時で13~14本程度走っている。前の列車が駅を発車してから次の列車が到着するまでの時間を3分に短縮し、駅によっては2分30秒やそれ以下にまで短縮している中、運行間隔を拡大しなければならない仕様で導入しているとは考えにくい。何かしらパターン解除の仕組みがなければおかしい。例えば特定の信号機に対する信号パターンは、信号機の手前の一定の範囲に停止し、なおかつ腕を上に伸ばさないと届かない位置にある警報持続ボタンを押した場合に、消去か一定の頭打パターンになるといった方法があるだろう。特に駅の所定停止位置に停止した場合、従来のATS-SKによる誤出発防止用のS形即時停止地上子があるので、誤ってパターンを解除して発車しても、分岐器制限を越えなければ停止させることが可能と思われる。この観点から分岐器制限パターンは進出側まで伸ばしておく方がいいだろう。

場内信号・出発信号・分岐制限 条件別の各パターン

鉄道総研の論文「車上データベースを用いたATS-Dxの開発」の4ページ、4.1と図6を見ると、ATS-DKではDx形の中間地上子で信号パターンを消去することがわかる。また4.2.1と図7から、分岐器速度制限に対する分岐パターンは車上データベースで車両側で発生し、進路が確定すると消去・選択が行われる。

また、ATS-Xの名称で開発中だった頃の文献である日本信号技報の2008年No.2「ATS-X システムの開発に開発中のより詳しい内容が掲載されている。ここの6ページ表1には信号パターンについて、常時パターン一発パターンという記述がある。常時パターンは常時1つ前方の信号機に対して速度照査パターンを発生させる方式。ただし,当該信号機が停止現示の場合,当該信号機に対する速度照査パターンを発生する。と書いてある。前方の信号機とは1つ先(内方)の信号機の意味ととれるから、ATS-Pに近い考え方の方式と言える。一方一発パターンは停止現示の信号機に対してのみ速度照査パターンを発生させる方式。とある。拠点設置の場合の最後の信号機についてはこのパターンになるだろう。実際のATS-DKが拠点区間の最後以外でどちらの制御を使っているかはわからないし、ATS-DKの仕様を定める時に両方を残したかどうかもわからない。また常時パターンでは常に次信号パターンが発生しているが、信号パターンが発生した時に次信号パターンが隠れて残っているかは明確に書かれていない。信号パターンが発生している状況において、次信号のDxロング地上子の手前のDx中間地上子で信号パターンを現示アップにより消去する場合、次信号パターンが自動的に発生(復活)するのか、あるいは次の信号に対するDx形ロング地上子を通過するまでは発生しないのかはわからない。

場内信号機・出発信号機・分岐器制限のパターンについて、車上データベースと各地上子について、どのような情報を受け取っているか、一発制御の場合で表にまとめた。地上子からのディジタル情報については信号情報の具体的な内容ではなく、車上でどのように判断してパターンの発生・継続・消去を行っているのかをまとめた。

車上装置の状況判断
条件 機能 車上DB Dx形
ロング
Dx形
中間
S形
速度警戒
Dx形
直下
場内 S形
ロング
Dx形
直下
出発
場R SK ロング なし 即時停止 R
DK 信号P 発生 継続 継続
次信号P なし なし なし
分岐P 発生 継続 継続 継続
場Y
出R
本線
SK なし 速度警戒 なし Y本線 ロング 即時停止 R
DK 信号P なし 消去 消去
次信号P 発生 継続or発生 継続or発生 継続
分岐P 発生 消去 消去 消去
場Y
出R
待避線
SK なし 速度警戒 なし Y待避線 ロング 即時停止 R
DK 信号P なし 消去 消去
次信号P 発生 継続or発生 継続or発生 継続
分岐P 発生 継続or選択 継続or選択 継続or選択
場G
出Y以上
(本線)
SK なし なし なし G本線 なし なし Y以上
DK 信号P なし 消去 消去
次信号P なし 消去 消去 消去
分岐P 発生 消去 消去 消去

分岐パターンについては車上データベースで発生させ、進路の決定により不要な他の進路の制限パターンを消去している。進路が決定するのは場内信号が開通してY現示以上になってからであるため、場内信号が停止現示の間はパターンが継続している必要がある。

信号パターンと次信号パターンについては、列車の走行位置に関係なく、条件に合った同じ情報を地上子から送り続けているはずだ。

場内が停止現示の条件で、列車が場内信号機のDx形ロング地上子を通過して信号パターンが発生した後、現示がアップして場内信号が注意現示で出発信号が停止現示の条件に変わった場合、列車が場内信号のDx形中間地上子やDx形直下地上子を通過した時、信号のパターンを次の信号パターンに更新される。この場合のディジタル信号の具体的な内容や更新の具体的な手順はわからない。表中では信号パターンを消去・次信号パターンを発生というかたちで表記した。なお一発パターンの場合は、Dx形地上子では(このDx形地上子が対応している範囲内の)直近の停止信号までの距離情報を送信し、(その範囲内に)停止信号がない場合はそれを意味する情報を送信する方法で実現することはできるが、この方法をとっているかはわからない。

パターンの発生・継続・消去 実際の地上子配置


上り列車で九産大前から福工大前に向かって撮影。第1閉塞信号機の手前に、場内信号機に対するDx形ロング地上子がある。場内信号機が停止の場合はATS-SK搭載車はロング警報がなり、ATS-DK搭載車は信号パターンが発生する。場内信号機が注意で次の出発信号機が停止の場合、ATS-SK搭載車は何もなく、ATS-DK搭載車は次の出発信号機の次信号パターンが発生する。このとき待避線進入の場合は分岐継続情報か進路確定情報を受け、分岐器制限パターンを継続・選択(他を消去)する。


更に進むとDx形中間地上子と速度警戒のS形地上子がある。場内信号が停止のままの場合は信号パターンが継続する。信号が現示アップした場合はDx形中間地上子で信号パターン解除を行う。この場合で出発信号機が停止の場合は次信号パターンが同時に発生(または継続)するだろう。またこの場合で待避線進入の場合は、分岐器制限パターンが継続する。一方ATS-SK搭載車の場合、場内が停止のままでは何もなく、現示アップして場内が注意で出発が停止の場合、速度警戒箇所で地上タイマー照査を行い、分岐器の制限に合わせた照査速度より高い場合にはロング警報がなる。


更に進むと速度警戒のS形地上子とDx形中間地上子があり、場内信号機の手前にDx形直下地上子がある。


場内信号機の手前にDx形直下地上子がある。場内信号機が停止現示の場合、ATS-SK搭載車はこの地上子を通過すると非常停止する。ATS-DK車の場合は総研の論文には書かれていないが、日本信号のATS-Xの記事には非常停止と書いてあるので、ATS-DK搭載車も同様に非常停止する仕組みだろう。場内信号機が進行現示の場合は、ATS-SK搭載車は何もなく、ATS-DK搭載車の場合は信号パターンや次信号パターンが消去され、分岐制限パターンも消去される。場内信号機が注意現示の場合は出発信号機は停止で、ATS-SK搭載車では何もなく、ATS-DK搭載車では信号パターンを消去し、次信号パターンを発生させるだろう。同時に分岐パターンの継続・消去・選択の制御を行う。


更に進むと出発信号機に対するS形地上子がある。出発信号機が停止現示の場合、ATS-SK搭載車はロング警報が鳴り、ATS-DK搭載車はなにもおきずパターンがそのまま継続される。出発信号機が注意以上の場合、ATS-SK搭載車は何もなく、ATS-DK搭載車はパターンが発生している場合はそのまま継続される。

おわりに

カバーの外された地上子を見て論文と比較したところ、前回までに気がついていないことに多く気がつき整理することができた。運転する上でのATS-DKの動作についてよくわからないこととしては、待避線から発車する際のパターン解除がある。それ以外は使用開始後にかぶりつきで表示機を見なくても、信号と制限のパターンが発生・継続・消去される動作はわかった。また、実際の電文でどのような情報が送信されているかについてはかぶりつきで動作を見てもわからず、詳しい情報が公表されなければわからない。

実際に使用を開始する前に訓練を行うが、そのためにはまずは地上側の準備が全て整う必要がある。車両側は全車がATS-DK対応になる必要はないが、車体の乗務員室ドア横に「DK」の表示があり運転台に表示機が設置された車両を目にする機会は増えている。また前回の記事「ATS-DKの車上表示機が点灯していました」でお伝えしたように車上装置のランプが点灯している車両もあった。地上側も、地上子のカバーを外して従来の地上子を撤去したり、従来の地上子をそのままの位置でDx形地上子に交換した場所もあり、使用できる準備が進んでいる。

地上側の整備が整った後に訓練が始まるはずだが実際の使用開始については、リレーつばめや有明に充当される787系が九州新幹線開業の後に鹿児島・宮崎地区の特急に充当されると発表されているため、今回はATS-DKの車上装置が搭載されることがまずないこれらの車両が転属した後になると予想している。また、ATS-DKの整備を行っている赤間-博多間の走行頻度が少ない、博多以南を主に走行する特急型車両の車上装置は後回しになるかもしれない。

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