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JR九州305系の車体洗浄から見た筑肥線ダイヤ修正・地下鉄姪浜車両基地にしかない車両洗浄装置

JR九州が新しく導入する305系は、JR九州筑肥線と福岡市地下鉄空港線を走行し、2月5日から営業運転に入ることが発表されています。また、導入本数は6両編成6本となっています。


この305系は、写真を見ればわかるとおり純白の塗装になっているため、頻繁な洗車が必要となります。しかし所属基地となる、JR九州唐津線西唐津駅に隣接する唐津運輸センターには、低速で走行する車両を両側から回転するブラシで洗浄する、車両洗浄装置自体がありません。JR九州では株式上場に向けた人減らしのため、来年度(2015年度)に駅の大規模な無人化を発表している現状もあり、人手と時間のかかる手洗いを行うことは考えられません。そのため、直通先である福岡市交通局の姪浜車両基地の車両洗浄装置を使わせてもらうのが一番現実的です。

仕業検査線と車両洗浄線

様々な鉄道事業者がありますが、周期の関係上、仕業検査線と車両洗浄線を同一の線路で両方行えるようにしてある場合も多くあります。JRなどでは仕業検査、法令上は列車検査と呼ばれる検査は、電車の場合は編成単位で在線で行います。機能の各種検査や、制輪子などの消耗品やパンタグラフの点検の他、ATCの検査などもあります。

仕業検査と車両洗浄線を同一の線路で行えるようにしている車両基地の場合は屋外の場合も多く、唐津運輸センターでは、屋外にパンタグラフ点検台を備えた線路が2線あります。一方で姪浜車両基地では、検査修繕関係の線路は全て屋根がありますが、一番簡易な列車検査線と思われる洗浄線2線に関しては、隣の検修庫から屋根が伸びているだけで、片面は壁が無く吹きさらしとなっています。そしてこの2線列車検査線と洗浄線に入る時には必ず車両洗浄装置の間を通る線路配線になっています。

なお、仕業検査は会社や車両形式などによって検査周期が異なり、前回の検査から48時間や72時間以内にといった事業者もありますが、福岡市地下鉄では10日以内にとなっていることが、安全報告書に記載されています。また、姪浜車両基地での車両検査については、一番簡単な列車検査から、全てを検査する全般検査まで、一貫して、JR九州グループのKSKが行っていて、303系については要部検査と全般検査は姪浜車両基地において行われています。

JR九州の検査と福岡市地下鉄での検査については、期間や内容が異なる部分もあるかもしれませんが、305系に限って、JR九州と同じ基準で、姪浜車両基地において検査を行うことも、不可能ではないでしょう。特に、305系では従来の103系1500番代や303系とは異なり、パンタグラフの位置を福岡市交通局の車両と同じ号車に揃えていることなどからも、福岡市交通局の設備での検査を考慮している可能性が考えられます。

実際、305系のW2編成は、12月20日(深夜・午前)に姪浜車両基地に回送されてからは、唐津運輸センターに帰ることなく、現在も地下鉄線内で営業時間帯に試運転(手動運転と思われる)を繰り返しています。検査期限切れで試運転を続けることは考えられないので、姪浜車両基地で必要な検査を行っていることは間違いがありません。

305系を姪浜で検査=日中に姪浜に留置のダイヤ

さて、305系が洗車のために福岡市交通局の姪浜車両基地に行くダイヤにするためには、日中に検査が行えるよう、日中に305系が姪浜車庫に行く必要があります。そして、そのダイヤを予想するにあたっては、2014年3月15日のダイヤ改正での車両運用などを説明する必要があります。

筑前前原での途中連結・途中切り離しの廃止

現在の2014年3月15日改正のダイヤでは、103系1500番代の、中間にクモハ2両を挟む6両編成の、途中での連結や切り放しがなくなりました。福岡市地下鉄空港線に直通する列車は、途中で両数が変わることがなくなりました。そして各形式と運用本数は以下のようになっています。

  • 303系:6両編成3本予備なし
  • 103系:6両固定編成5本予備なし
  • 103系3両分割編成:実働4本・合計8本

以上のような陣容になっていて、現在のダイヤでは、交番検査以上の検査で6両編成の車両が使えない場合は、3両分割編成を組み合わせるなどして運行されています。そして、次のダイヤ改正までに導入される305系は6本です。つまり、次のダイヤ改正前までに、103系6両固定編成5本全てを置き換え、そして6両編成に予備が1本備わるかたちになります。

2014年春改正までは3+3両編成を途中の筑前前原で連結したり切り放したりがあり、103系の6両固定編成は実働3本、待機のみの運用1本、予備1本という陣容でしたが、2014年春の改正で、305系を順次投入できるダイヤに大きく変更されました。

なお、305系のW1編成とW2編成が唐津運輸センターにやってきた後に、6両固定編成の内の3両が小倉総合車両センターへ廃車回送され、常に3両分割編成と組んで6両で走る状態になっています。唐津運輸センターの収容力の面からも、305系の営業開始やその後のW3編成以降の配置に合わせて、6両固定編成の廃車は進むものと思われます。

現在のダイヤと305系を充当するスジ

現在のダイヤが、6両編成は303系3本と103系5本のダイヤになっているため、ダイヤ改正後のダイヤについては、2通りが考えられます。

  • 現在:303系3本予備なし・103系5本予備なし
  • 改正後1:303系3本予備なし・305系5本+予備1本
  • 改正後2:303系2本+予備1本・305系6本予備なし

305系は一番唐津よりの1号車の床を木材にするなど、唐津への観光需要を意識したデザインにしている旨公式発表があっているため、唐津直通列車に優先的に305系を回す可能性が高いと考えられます。さらに「スマートドア」と称し、ドアボタンをJR九州としては初めて本格的に導入するため、筑前前原駅より西を走る6両編成については、なるべく305系に統一した方がよくなります。

一方で性能面では、305系の性能が、303系の性能を下回ることはありえません。さらに303系についても、1次車となるK01・K02編成と、2次車となるK03編成では力行特性が異なます。もちろん2次車の方が性能がよく、1次車と同じ地点でノッチオフといった運転をすると、軽く15秒も早く到着してしまう区間すらあります。

車両性能の統一といった観点からは、少数形式で性能が不統一の303系よりも、305系で統一できる部分は統一した方が便利でしょう。通常は性能の高い車両で運転を行うものの、検査で代走の場合に備えて従来車の性能でスジを引く、というのもよくある話です。そのようなダイヤにする列車は、朝のラッシュの時間帯にだけ車庫から引っ張り出してきて走るようなスジに割り当てるのもよくあることです。

そしてちょうどいいことに、現在の103系の6両固定編成の運用には、平日・土休関係なく、朝に西唐津を出て福岡空港まで1往復で終わりの運用があります。性能の高い車両で通常は運転を行うものの、検査で代走の場合に備えて従来車の性能でスジを引くのにはもってこいの運用です。

また、303系は日中は複線化された筑前前原以東の区間のみを走るスジが大部分になります。朝と夕方以降を除くと、303系が唐津まで行くのは、平日ダイヤでは運行番号23が、12:37西唐津着・13:06西唐津発・16:13西唐津着・16:18西唐津発の2往復のみとなります。また、休日ダイヤでは、運行番号23が、14:52西唐津着・16:15唐津発の1往復のみで、平日と同じ運行番号23です。

このように、現在の303系の運行番号21~23の内、23を305系に変更すれば、朝と夕方以降を除くと、唐津直通列車が全て305系に統一できるようになっています。

というわけで、現在103系で運行されている列車全てを305系に置き換え、更には、現在303系で運行されている内の1本である運行番号23も305系で運行する、というのが、運用に関して白紙改正(スジの山繋ぎの大幅な改正)が不要で、面倒なことを行わないでいいダイヤとなります。

というわけで、103系と303系の運行番号23を305系に置き換えるという前提で、305系のスジ(現在の103系のスジ)を姪浜車両基地に持っていくようにダイヤ修正を考えてみます。こうすれば、車両が足りなくなっても、朝1往復だけの運用から車両を捻出し、他のスジに充当することも可能です。

姪浜車両基地へ行く305系のスジはこれだ

さて、日中に305系が姪浜車両基地に行くには、姪浜行きか姪浜始発になる方法と、姪浜駅と筑前前原駅の間を回送する方法とがあります。2014年3月15日改正のダイヤ図を、OuDiaで作図しているので、それを見ながら、削減・打ち切り・追加などが行われそうなスジを見て行きましょう。

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